料理に使える真空パックによる保存性と効果を調べてみた。

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食品を保存するときに使われる真空パックですが、冷凍よりも味が落ちずに長期間保存できる仕組みに興味があったので調べてみました。

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食品が腐るとは

食べ物が食べられなくなる原因は色々ありますが基本的には腐ることで食べることができなくなります。腐るとは主に細菌やウイルスなどが食品内で繁殖しタンパク質を分解して味が悪くなったり、腐敗臭したり、毒素を作り人体に有害なものになった状態です。

腐らせないようにするには

食品を腐らせないようにするには原因となる細菌やウイルスを殺してしまえばいいのですが全ての微生物を殺すような方法は食品自体の味の変化や劣化をしてしまうので現実的ではありません。もし全て殺すようなことが出来ても空気中には原因となる微生物が常に漂っているのですぐに付着してしまいます。そのため実際にはどのようにしているかというと殺すのではなく少ないうちに微生物が活動できない(繁殖できない)ようにします。

保存の方法

微生物には活動できる条件があり、その条件は主に温度、酸素濃度、塩分濃度、pHがあります。微生物ごとに違いますが活動できる範囲を大幅に超えると活動しないか死滅していきます。どの家庭でも使われている冷蔵庫の温度は10℃以下ですがこの温度では多くの微生物は活動ができません。また冷凍庫は温度が−18℃以下なのでほぼ全ての微生物が活動できず、多くの微生物が死滅します。

しかし冷凍は永久に腐るとこはありません(品質は劣化します。)が食品自体の食感や味が変化してしまいます。冷蔵庫は開け閉めなどで温度が上がったり、一部活動できる微生物もいるため長期間の保存では味の劣化や腐敗も起こります。そのため長期間の保存で味の劣化が少なく保存できる方法として真空パックがあります。

真空パックとは

名前の通りフィルム内に食材を入れて空気を抜き真空状態にするものです。

フードシーラーと言う真空パック器で専用の袋を使い空気を抜きながら密閉します。業務用の機械は高性能ですが最近では家庭用の機械も性能が良くなり安くもなりました。
アマゾンでは3,000円から5,000円で購入可能です。

真空パックの効果

真空パックは真空状態にすることで酸素をなくします。微生物は酸素がなくても活動できる種類が多く真空にするだけでは微生物による腐敗を軽減することしかできませんが酸素は油やビタミンの風味変化、変色の一番の要因のため酸素が少ないことで肉や野菜の変色や味の劣化を抑えることができます。またカビは酸素がないと育つことかできず、寄生虫なども酸素がないと卵を含め10日程度で死滅します。

そのため真空パックは腐敗を軽減するだけでなく味の劣化も少なく保存ができます。さらに保存性を高めるには肉などの食材によっては冷蔵保存や冷凍保存を併用することでより長期間保存が可能になります。

終わりに

真空パックは冷蔵よりも保存期間が長く、冷凍するよりも保存期間が短くなりますが味と食感の劣化が少なくなります。デメリットとしてはパックの費用がかかり空気を多く含むような食材には使用できません。

多くの食材で保存期間が長くなる真空パックは大量に購入した食材や賞味期限が短い食材のおいしさを保ったまま保存するのに適しています。

手軽に始められるわけではありませんが美味しく保存するにはおすすめです。

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