圧力鍋の仕組みや正しい使い方について

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鍋にはいろいろな種類がありますが圧力鍋がある家庭も多いと思います。しかし圧力鍋についてあまり知らずに使ってはいないでしょうか。今回はそんな圧力鍋の仕組み、能力、使い方について調べてみました。

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圧力鍋とは

圧力調整機構が付いた空気液体が逃げないように密封した容器を加熱し、大気圧以上の圧力を加えて(加圧)、封入した液体沸点を高めることで、食材を通常より高い温度と圧力の下で、比較的短時間でよりおいしく調理することができる調理器具である。圧力釜(あつりょくがまとも呼ばれる。

圧力調整には通常金属製のおもりなどが使われることが多い。加圧源のほとんどに蒸気圧を利用するため、水分を伴わない調理には向かない。

(ウィキペディアより引用)

要約すると密閉した鍋を加熱して圧力をかけると通常よりも高い温度と圧力により、短時間で調理ができる調理器具です。

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構造

圧力鍋の構造は鍋と蓋を密閉できるように、蓋にシリコンなどの弾力性のあるものをパッキンとして挟み、蓋が外れないようにしっかりと固定できるようになっている。鍋の圧力が一定以上にならないように蒸気を逃す安全弁が付いていて、そのほか圧力が一定に保たれるように調整する機能も付いている。また圧力が高い時に蓋が開かないようにロックがかかるようになっている。圧力鍋は強い圧力に耐えられるように全体が厚く作られているため圧力をかけないで調理をしても意外とうまく調理ができることがある。

仕組み

圧力鍋の圧力がかかる仕組みは密閉された鍋の中で加熱により水が蒸発することで、蒸気が鍋の中に溜まっていき、溜まった蒸気が鍋の中で圧縮されることにより外の気圧よりも鍋内の気圧が高くなることで水の沸点が高くなり、通常よりも高い温度と圧力により、短時間で調理ができるようになります。

圧力鍋の機種により変わりますがおよそ圧力が2気圧かけられるものでは120℃程度まで温度を上げることができます。

使い方

鍋に食材と水分を入れ、蓋をして加熱します。アクが出る場合は最初から蓋をしてしまうとアクが弁を塞いでしまったりするので蓋をしないで加熱して、アクを取りアクがある程度なくなったら蓋をして加圧してください。

沸騰して調整弁などから蒸気が出てきたら火を弱くして蒸気が弱くでる状態を保ちます。蒸気が調整弁から出ている時点で内部の圧力は最大になっているので火を弱めても加熱時間は変わりません。火強いとそれだけ水分が失われるだけなので意味はありません。

圧力が一定になったら食材に必要な時間そのままの状態で加熱します。だいたい通常の調理時間の3分の1程度の時間で完成します。

加熱時間が終わったら火を止め、そのまま圧力が下がるまで自然に冷ますか、調整弁を開けて蒸気を逃がすか、鍋ごと水をかけ外側から冷やすかして、十分に中に圧力が下がったら蓋を開ければ完成です。ただし鍋を外側から冷やす方法は食材の加熱しすぎを防ぐ点ではいいのですが急激に冷やすことで鍋によっては変形したりすることがあるので注意が必要です。

問題点としては短時間で調理ができる反面、最適な加熱時間が見極めにくく、加熱しすぎて柔らかくなりすぎることがよくあるので最適な柔かさを出すには調理の記録が必要となります。また最近話題の低温調理とは真逆の調理法となるのでうまく使い分ける必要があります。

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危険性

鍋自体に危険性はありませんが使い方を誤ると事故になることがあります。

・鍋の劣化など

劣化によりパッキンが破損し加熱中に蒸気が漏れてしまうと圧力がかからないばかりが調理中に急に中身が吹き出るなどの危険性があります。

・鍋の破損など

落下などにより鍋や蓋が変形するとうまく密閉できなかったら弁が壊れたりすることがあり鍋が爆発するなどの危険性があります。

・調理中に蓋をあける

調理中圧力がかかっている時は蓋にロックがかかっているが無理やり開けたり、ロックがうまくかからなかったり、調理後圧力がうまく抜けていなかった時に蓋をあけると中身が吹き出しやけどなどの怪我をする危険性があります。

・規定以上の量を入れる

規定以上の量を入れると弁が塞がれ圧力が高くなりすぎて鍋が爆発する危険性があります。

・粘りが強いものや膨らむものを入れる。

カレーや豆類などは高い温度で加熱すると膨らむことがあるので食材が弁を塞いでしまい圧力が高くなりすぎて鍋が爆発する危険性があります。

能力

圧力鍋はメーカー、機種により能力が違いますが2気圧から2.5気圧をかけられるものが一般的で材質はステンレスとアルミが使われることが多いです。大きさは直径20cmから25cm程度で値段も高くいものほど気圧が高く、鍋が厚く、圧力の切り替えができるようです。もちろん気圧が高ければ温度が高くなるのでそれだけ時間短縮がしやすくなると言えます。

特徴

圧力鍋は加熱料理時に中の具材があまり動かないため、煮くずれがおきにくく、少ない水で調理できるため、水に溶けやすい栄養を外に出しにくいという特徴がありますが圧力鍋の最大の特徴といえば短時間で調理できるところだと思います。

本来は1時間以上煮込まないと柔らかくならない骨つき肉なども30分も煮れば骨が箸で取れるほどに柔らかくなります。ちょっとこの原理を詳しく解説してみたいと思います。

短時間の仕組み

沸点

ここでいう沸点とは水のことで普段生活している平地では1気圧がかかっている状態です。1気圧での水の沸点は100℃なのでお湯を沸かすと水は100℃以上には上がらずボコボコとしてどんどん蒸発していきます。この沸点は気圧が低いほど下がり、気圧が高いほど上がります。有名な話ですが富士山の頂上(3776m)では平地よりも気圧が下がるのでお湯を沸かしと約87℃しか温度が上がりません。加熱してもボコボコ気泡が出て蒸発していきます

圧力鍋の場合は鍋の中の圧力を高くすることができるので沸点が120℃程度まで上げることができます。

原理

短時間で調理ができる原理は120℃の高温により、野菜類は固さの元である細胞壁が、肉類は固さの元であるタンパク質やコラーゲンなどが魚は骨に含まれるコラーゲンが早く分解されるために通常よりも短時間で調理ができます。

コラーゲンは高温で加熱することでゼラチンへと変化し、ゲル状および液状になるため柔らかくなります。タンパク質は80℃以上の高温になると組織が変性して固くなる性質があります。よく焼いたステーキなどが固くなった例として挙げられますがそれを超えた高温で長時間加熱すると変性したタンパク質が今度は分解され細胞自体の結びつきが弱くなるため柔らかくなります。

魚の場合は骨に含まれるコラーゲンが高温により溶け出すと残ったカルシウムなどの成分は脆いので骨ごと食べれるようになります。

低温調理では食材を70℃程度で加熱しますがこの場合はコラーゲンは溶け出すがタンパク質は固くならない温度のため長時間加熱しても柔らかく仕上げることができます。

欠点

圧力鍋の調理にも弱点はあります。まずわかりやすいところから出すと

・普通の鍋よりは大きいためそれなり保管の場所が必要

・作りがしっかりしているため重い。そのため洗いにくい。

などがあります。調理面で出すと

・調理時間の見極めが難しい。

・柔らかく仕上がるが味が入りにくい。

などがあります。

味が入りにくいのは、およそ圧力をかけ調理をすると食材固くなる成分が分解された時、その成分が食材の外に出ようとするため他の成分が内部に入れないのと、深海など圧力がかかった状態では物体は縮むので圧力がかかった鍋の中にある食材は縮んだ状態になり外にある成分が食材に入り込まないのではないかと推測します。

実験で圧力鍋で作ったカレーは目隠しをするとカレーとわからないくらい味が入らないそうです。

食材に味を染み込ませるには圧力を抜いたあと通常の鍋と同じように煮ていけば食材は圧力から解放され内部に隙間ができているため通常よりも早く食材に味が入っていきます。このようにすれば柔らかく味が染みているけど煮崩れしていない状態にすることができます。

終わりに

いろいろ調べましたが圧力鍋は高温にして調理時間が短縮できる優れものでした。

種類はたくさんあるので自分にあったものを見つけてはいかがでしょうか。

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